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術後再発した患者さん・後遺症に苦しめられている患者さんへ

他院での手術の後に直腸脱が再発し、筆者にご相談くださった患者さんのうち、治せなかった方は現在までに一人もいません。
これは自慢ではありません。 腹腔鏡手術にはそれだけの力がある、ということです。 筆者に限らず、腹腔鏡手術に取り組んでいる外科医であれば、おそらくほとんどのケースで再発を治療可能だと思います。
また、特にティルシュ術後には後遺症に悩まされることがありますが、肛門を締めるために入れた紐を除去して腹腔鏡手術をやり直すことにより、大半のケースで苦しみから開放されます。
腹腔鏡手術をやっている病院はたくさんあります。 諦めずに、治療できる医師を探してみてください。

こんな患者さんがいらっしゃいました

筆者が治療した再発患者さんの一部をご紹介します。

上記の全ての患者さんを、筆者はメッシュを用いた腹腔鏡下直腸吊り上げ固定手術にて治療しました。

最近では、再発した場合には筆者を指名してご紹介くださる医療機関が増えています。 嬉しいことです。

再発患者さんの割合

筆者が手術させていただく患者さんのうち、他院での術後の再発の方の割合は、だいたい4人に一人くらいです。

多いように感じますが、実際に世の中で行われている手術は再発率の高い経会陰手術が未だに多数を占めることを考えますと、再発した患者さんの大部分は諦めていらっしゃるのではないかと推察できます。 諦めず、腹腔鏡手術による再手術で完治させてくれる病院を探していただきたいです。

再発しても治せるということを広く知らしめるのも、筆者の担うべき役割だと思っています。

経肛門手術後の後遺症に対する治療

著者は、経肛門手術後の後遺症に対する腹腔鏡での再手術にも対応しています。 特に、ティルシュ手術 の術後に、排便困難が続いている方には、改めて腹腔鏡下直腸固定術を施行することで、根本的な解決が得られる場合があります。

ティルシュ手術とは、要するに肛門周囲にひもを通してそれを締めることで直腸の脱出を防ごうという発想の手術ですから、当然、下がってきた直腸はその手前でつかえてしまいます。 その結果、慢性的な排便困難に陥ったり、糞便性腸閉塞を繰り返すことがあります。 場合によっては激痛を伴うことがあり、何度も救急受診せざるを得ない患者さんが実際にいらっしゃいます。 一生、便を柔らかくする薬を継続しなくてはならず、肛門周囲の便汚染に悩まされている方も多いです。

そのような方に、根本的な治療である腹腔鏡下直腸固定術を施行することで、苦しみから解放されることがしばしばあります。